2020年10月17日土曜日

2020年9月20日 第2回 学問の大衆化シンポジウム ご質問への回答


2020年9月20日 第2回 学問の大衆化シンポジウム ご質問への回答

各講演に対して、アンケートなどでいただいたご質問やご意見にこちらで回答させていただきます。

他にご質問がございましたら、事務局までお送りください。


困ったときは自分アジェンダ®を 実践~パワハラ事例から

Q1.

児童、生徒、学生にもパワハラの解決策が有効なのか?と考えました。

A1.

有効だと考えています。自分アジェンダ®の考え方を職場のパワハラに応用する際には、ある程度人生経験を積んだ大人なので、「自分がもっとも安心している状態を思い描く」という、自分の人生に対して能動的な行動をとることを前提としています。子供や未成年の場合は、まだ自分の人生に対して能動的な行動をとれないこともあるので、そのプロセスに対しても支援が必要になると考えています。

Q2.

「アジェンダ」という言葉は辞書的にも分かりにくいものですが、講演のどの部分がアジェンダに相当するのでしょうか。

A2.

アジェンダは、ここでは目標やビジョンや方向性イメージなど、行き先を示す概念として使っており、具体的なものも抽象的なものも含めています。自分アジェンダ®では、パワハラ状態から脱出する最初のステップは「現実を忘れゼロの気持ちで、非現実とも思えるもっとも安心した状態を思い描く」ですが、このような曖昧な方向性イメージは目標やビジョンという用語ではそぐわないと考え、アジェンダという用語を使っています。

Q3.

パワハラに対して自己が対処する方法を教えていただいたと思いますが、法律や社会に訴えることは二の次でしょうか。

A3.

法律や社会に訴えることは、外部「支援」の一部として扱っています。今回の事例は職場の仲間はずれでしたが、社内で支援を見つけられなければ社外に支援を求める必要があります。たとえば、法的支援はもちろん労働基準局や◯◯支援センターのような公的機関に支援を求めることも考えられます。

コメント

  • 聞いていてイメージが湧かなかったので、再度聞いてみたいです。
  • 困った時は、たいてい脳が停滞または衰退してしまう事が多いので。自分アジェンダの話を伺い、分析して行くことは前向きな行動に繋がっていくんだ!と明るい道筋をしることができたので、役立てていきたいです。
  • 現在の世情ではよくおきている現象ですね。少しでもなくなるようにしたいものです。何故なら、人間は誰でも同一の生きる権利を有していますから。自分の尊厳を侵害されるということ程、心を痛める物はありません。そのように思っています。
ありがとうございます。今回のシンポジウムでは、自分アジェンダ®をパワハラ事例に応用しましたが、「こうしたい」という思いがあれば、自分アジェンダ®はどのような場面でも応用できます。今後も本シンポジウムをはじめ、講座や出版など、さまざまな機会で発表していきたいと思っています。ご質問およびコメントをありがとうございました。


【何がアフガンの中村哲 医師を殺したか 社会参加における徳と智】


【混乱はチャンス: 生物進化から学ぶ新環境への適応】

Q1.

コロナ渦の後、従来に戻るのではなく、新しい環境を作るべきで、それは過去の生物絶滅後に起きたことから学べると理解しました。コロナ渦はこれからも違った種類が出てくると思いますが、ウイルスと共生する社会を作ることは可能でしょうか?できるとすればどんな方法があるのかとても興味があります。

A1.

私の拙い話をしっかりと理解していただき感謝いたします。我々人類は大昔からウイルスと共生しながら進化してきました。今回のコロナウイルスが完全に収束することがなくても、現代の進んだ科学技術や社会制度を以てすれば上手に共生することが可能です。それによって社会は一段進化したものとなるはずです。

Q2.

スイスのある地域に、植物等の種を収集し保存している事に関して、素晴らしい行動だなと感動しました。地球誕生にあたっての「ノアの箱舟」を想起させられました。生物の進化についてもっと詳細にお聞き出来たらとも思った次第です。

A2.

スイスではなく、ノルウェーです。「スバールバル種子貯蔵庫」はおっしゃる通り植物のノアの箱舟です。遺伝資源は一度失われると取り戻すことはできません。これからの気候変動に対応した作物を作り出すには、そのための原材料というべき植物の遺伝資源が必須です。これを失う事は人類の絶滅につながるでしょう。


【地元で活動して みよう】

ご意見1:
学問は敷居が高いと感じるので、研究者や専門家には、伝達方法や言葉を易しくしてもらいたい。地元住民と研究機関とが同じ目線の高さで学び合えるのは素敵だと思いました。 

返信1:
アンケートでのご指摘、ありがとうございます。今後は、伝達方法や言葉を易しくする努力をいたします。地元住民と研究機関とが同じ目線の高さで学びあえるのは素敵だとのコメントは、我々研究者のグループとしては遣り甲斐になります。 

ご意見2:
社会活動を広めるには、政治家だけでなくリーダーが必要ですが、それをどうやって育てるかですね。余り力を入れると自分の研究が進まなくなります。バランスがむずかしい。 

返信2:
社会活動を広めるには、リーダが必要であり、その育て方についても重要性でね。議論したいですね。

ご意見3:
行政が行っているボランティア活動などに参加し社会に役立てば高齢者もやりがいを感じ、その活動が社会貢献になりある意味ウインウインの関係だと感じました。一方で、高齢者の意識改革がカギの様に思いました。高齢者の意識改革を行うには千差万別な条件があると思うので別な機会にお聞きしたいです。 

返信3:
アンケートでご指摘の、高齢者の意識改革を行うには、千差万別な条件があるいうことについては、事例検討を進めることが課題だと思います。この観点については、各自今持っている価値観等に対応して、千差万別のものがあります。引き続き、意見交換等の機会を持つことができればありがたいです。 

ご意見4:
東京都の冊子はどこで入手できるのでしょうか?

返信4:
東京フィフティ・アップBOOKは地元の市役所や都庁で入手できると思います。入手できない場合には、東京都福祉保健局 03-5320-4272 https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/ また、お話できる機会があることを期待しております。 

ご意見5:
“もっとゆっくりとお話しを伺いたかったです。興味や関心を持って、知識や経験を増やし自己成長していこうとう気持ちにさせていただけました。成功しても失敗しても充足できる視点を持っていきたいです!” 

返信5:
発表を聴講いただき、「~成功しても失敗しても充足できる視点~」とのフィードバック、ありがたいです。事例検討等を進め充実していきたいと考えています。機会がありましたら、ゆっくりと意見交換したいと思います。

ご意見6:
私が今回貴会への参加を希望した一番の理由は、この項に関して、関心が高かったことによります。出来たら、もう少し理論を深めてのお話であればよかったかなとの思いはありました。その理由は、今、私の居住地で、地域への貢献として多少の活動を行い、参加している団体で、会員の参考になる「地域での人のあり方、そして高齢に達した個人の過ごし方」等について、アドバイスと共にお話をしたいという思いがある為です。その下地は私なりに、ある程度まとめている。その参考になれば、との事でした。 

返信6:
「地元で活動してみよう」では、理論的に深めたお話ができなくて、申し訳ございません。 今回は、地元での活動のチャンスがどのような状況なのかを把握し、活動事例等を、お伝えすることを目指しておりました。理論的な面は。事例検討等を進めることが必要と思っています。 地域への貢献活動をし「地域での人の在り方、そして高齢にたっした個人の過し方」等について検討されているとのご意見をいただきました。機会をつくり、是非意見交換をしたいと思っています。


2020年7月29日水曜日

第2回 学問の大衆化シンポジウム「ステイホームはクソくらえ! ~共存とその先の世界~」

シンポジウム

「ステイホームはクソくらえ!」と聞くと、「?!」と感じるかもしれません。
わたしたちは、ステイホームに対してNo!と言っているのではなく、ステイホームで縮こまることにNo!と言いたいと思っています。
ステイホーム歓迎、そんな状況と共存しながら、その先の世界に踏み込もうというメッセージです。
Zoomで無料、ぜひ多くの方のご参加をお待ちしています。


困ったときは自分アジェンダ®を 実践~パワハラ事例から

網あづさ 経営学博士、リーダーシップ研究アカデミー主宰


 困ったときに、受け身で待つだけではなく、諦めてしまうのでもなく、自分なりにできることを行動する考え方と方法を提案します。待っていても助けは来ないし、諦めれば困ったことは解決しません。

 リーダーと聞くと、偉い人や強い人がイメージされるので「わたしには関係ない」と感じる人は多いかもしれません。まして困っているときや弱っているときには、リーダーシップという発想もなかなか浮かばないかもしれません。

 リーダーシップを、偉い人や強い人から感じられる大きなものだけではなく、自分なりの等身大のリーダーシップもあると捉え直してみるのはどうでしょうか? どのような場面でも、自分をリーダーに置き、自分の周囲360°に「こうしてもらいたい」と働きかけるリーダーシップを、自分アジェンダ®と呼んでいます。

混乱はチャンス: 生物進化から学ぶ新環境への適応

志柿 俊朗* 理学博士、一般社団法人 太平洋農業アライアンス 代表理事/東京大学特任研究員


 39億年にわたる生物の歴史でわかることは、飛躍的な進化は必ず大絶滅の後に起こるという事です。人間の社会も然り。コロナ収束後、大きく変わる社会では革新的な考え無くしては勝者になれません。その主役はあなたです。

 今我々は期せずして突然の変化を目の当たりにしています。今までの日常が消え去り戸惑う毎日ですが、変化を冷静に分析し、新しい秩序に素早く適応すれば、誰にでもチャンスは訪れます。これまでの社会ではなかなか日の目を見なかった人たちも社会のメインストリームとなる可能性があります。

 コロナ後の社会を創るために何よりも重要なのは、政治的・社会的・経済的な力によらない自由なアイデアです。オンラインプラットフォームの進化によって、物理的距離を問わず、人々との交流が大変容易になりました。今まで不可能だった出会いによって生まれた様々なアイデアの中から、あなたにできることがきっと見つかるはずです。

働き方進化論: 「食べるため」から「生きがい」ヘ

橋本壽之 リーダシップ研究博士、NPO法人 マイスターネット 理事長/リーダーシップ研究アカデミー主席研究員


 人類の歴史において、働く目的は「食べるため」から「人間としてより良く生きる」ためへと進化しつつある


 近年、働き方改革が声高に叫ばれるようになってきたが、それは主に過労死という痛ましい事件をきっかけに、労働環境の改善、即ちいかに労働時間、残業を減らすことに注力してきたように思える。また、今年になってからは、新型コロナウイルスの感染対策として、混雑した通勤機関の利用と過密オフィス空間での仕事を防ぐため、仕事のデジタル化、テレワークの実施がクローズアップされるようになった。このように、働き方は社会的な「事件」をきっかけに、大きな影響を受けてきたことは事実である。


 他方、働き方はこのような外部要因以外に、文明の進化に伴い人間としての自覚に目覚め、「人生の意義を考え、それにふさわしい働き方」を模索する内部要因による働き方の変化が顕著になりつつある。本発表では、外部要因および内部要因を横断的に捉えて働き方の進化を考察し、社会参加のあり方について述べる。


地元で活動して みよう

篠崎哲雄* 工学博士、カウンセリング修士、CoReCo研究所 代表/東京電機大学 非常勤講師/西東京市学校生活支援員


 ポスト新型コロナ社会での、充実した人生を過ごしたいと感じている方が多いと思います。こう感じている方々に、行動するためのヒントを、事例を中心にお伝えします。


何がアフガンの中村哲 医師を殺したか 社会参加における徳と智

小室 正紀* 経済学博士、慶應義塾大学名誉教授


 昨年、アフガニスタンで中村哲医師が殺害された。国境を越え、病や貧困と戦おうとした中村医師の崇高な慈善の精神と行動力は、尊敬してもしすぎることはなく、彼の死を心より悼みたい。


 それにしても、なぜ、彼は殺されたのか。事件は解決されていないが、直後から水利権のトラブルが原因ではないかという説がある。それが原因かどうかわからないが、もしそうだとすれば、何が問題だったのか。


 現在日本のような先進国にいると水利権の問題は身近ではないが、日本でも高度経済成長以前には水利をめぐるトラブルは、しばしばあった。日本だけではなく、農業や牧畜中心の古い社会では水をめぐる権利は、人々の生活生存にかかわる重大事であり、それ故に、村と村、部族と部族の間で「水争い」や「水掛け論争」が起きたのである。しかも水の権利は、社会の仕組みと深く関わっている。水の分配を管理する者が社会を指導し、水の権利と分配を中心に社会の秩序ができていると言っても良い。


 われわれは社会参加をする時、善意の道徳性だけでは不十分である。その自らの善意を、科学的な知性で常に再検討してみる必要がある。


オンラインで日本語の プチインストラクタ− を実現する

下郡祐次郎*教育学博士、セブンシーズ ・ななかん 創立者・代表/東京外国語大学非常勤講師


あなたもできる・誰でもできる「オンラインでプチ日本語のインストラクター」を 実現するためのノウハウ 


新しい仕事の仕方、生き方が生まれていく混沌とした世の中になってきました。その中で希望を持ち、前 向きに新たな生き方を模索してきませんか。 東京オリンピックも来年開催されることで、日本語や日本 の文化に関心のある外国人が増えています。そこで皆様の日本語力を生かし外国人のための「プチ日本語 のインストラクター」を体験してみませんか。 


  • 対象はご年配の方も、若い方も、外国人に「日本語」を教える興味がある方は必見です。「人の役に立ち たい、外国人の人と話をしたい、教えるのはできないけど話すぐらいなら、新しいことをやってみたいが 何をやっていいのか分からない」と思っている方。 

  • オンラインを活用し、ご自身の自宅から世界の扉を開くことをお手伝いいたします。コンピューターや、 スマホ、IT、オンラインの作業に慣れてない方、もしくはは「コンピューター関係は苦手でまったく分か らない方」も歓迎します! 

  • サポートの内容 我々が、ボランティア(無償)で即「オンラインプチ日本語インストクター」が開始出来るようにコン ピューターかスマホの購入・設置、インターネットの接続や、アプリの選定・設定などを丁寧にご指導い たします。完全なる実践型サポートを斡旋いたします。 

  • オンラインでプチ日本語のインストラクター参加費 無料/皆様が社会参加型貢献を出来るためのポランティア活動であります。


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日時:2020年9月20日(日)午後 1:20 ~ 4:30 
参加費:無料
定員:Zoom 参加 100名 会場参加 25名
対象:社会貢献に関心のある方。自立した生き方を模索している方。どなたでもご参加ください。

場所・形式:
  • Zoom によるオンライン・シンポジウム、および
  • *パブリックビューイング参加講演者
会場:ル・シーニュ(Le Signe) プラッツ6階 第7会議室 
東京都府中市宮町1丁目100番(京王線府中駅南口直結)
 

2020年1月1日水曜日

新元号「令和」祝賀 学問の大衆化シンポジウム


「学問の大衆化推進会議」は幅広い分野の専門家集団です。学問の垣根を越えて、日本、世界の発展・平和・理解のために活動しています。我々の最初の公開シンポジウムを令和元年5月1日に計画しました。平成の30年が停滞の時代であった理由を科学的に分析し、新時代に日本の国際競争力を向上させる強い決意のもとにこのシンポジウムを開催いたします。

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講演プログラム

午後12時30分受付開始

午後1時 主催者からのご挨拶

午後1時15分より記念講演開始

午後1時15分~1時50分
小室正紀 慶応義塾大学名誉教授
福沢諭吉からのメッセージ

午後1時50分~2時20分
橋本壽之 リーダーシップ研究アカデミー主席研究員
知的創造のすすめー安定から変革へー

午後2時20分~2時50分
網あづさ リーダーシップ研究アカデミー代表
だれもがリーダー:「内包的な自分」による「自分ゴトのリーダーシップ」

午後2時50分~3時5分
休憩(リフレッシュメントを主催者が用意します。)

午後3時5分~3時35分
篠崎哲雄 coreco研究所代表
より良く生きる

午後3時35分~午後4時5分
山本利昭 情報通信コンサルタント
幸せに向かって何をする

午後4時5分~4時35分
志柿俊朗 一般社団法人太平洋農業アライアンス代表 東京大学特任研究員
多様性は受け入れるのではなく使うもの:日本を創造性のハブに!

午後4時35分~4時50分
全体討議

午後4時50分
閉会のご挨拶

午後5時
シンポジウム終了

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